Kimono-Wa-Fuku

部屋着(自宅)の着物

和服は「着るもの」なので、誰がいつどこで着てもかまわない。特に着物は外出用と思われがちだけど、家の中=部屋着として着るのもぜんぜんアリアリ。(家族以外は)人目を気にしなくていいので、自分が着たいものをお好きなようにどうぞ。

必要なのは着るモノと紐状のモノだけ

作務衣や甚平は普通に着るとして、着物を着るのであれば最低限必要なのは2つ。浴衣と帯?いやいやもっと簡単に「着るモノ」と「それを留める紐状のモノ」があればOK。

温 泉旅館とか宿泊したことある人は、部屋に温泉浴衣というか寝巻きと幅の狭い帯や紐が用意してあるのを知ってるでしょ。で、せっかくだからとそれに着替えて 大浴場に行って、部屋に戻ってきていいお湯だったねーと。羽織のようなのもあるから湯冷めしないように羽織っておこうか……はい、それが部屋着の基本パターンです。それを自宅でやるだけ。

オレの場合(参考例)

実際にオレが着ているのはこんな感じ。参考画像は寝巻きだけど市販されてる浴衣のときもある。

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一番左の寝巻き&腰紐が温泉旅館に近いかな。あとは季節やそのときの暑い寒いに応じて適当に着たり脱いだりしてるだけ。

オレは古着がメインなので、着丈など寸法がやや寸足らずなのが多いけど、なにせ「人目を気にしなくていい」のでガン無視。もちろん古着が嫌な人は新品でもいいし、寸法をきちんと合わせたものでもいい。

寝巻きや浴衣に重ね着したくないなら長襦袢でもいいし、伊達帯や兵児帯ではなく角帯でもいい、がっつりお洒落な部屋着にしてもいいしお殿様のコスプレだってかまわない。

自分の家でどんな服装しようがその人の勝手、他人にファッションチェックされる筋合いはないってわけ。

あと、一応部屋着ということで紹介してるけど、すぐ近所の自販機やコンビニへ行くぐらいなら、寝巻きはちょっとアレだとしても浴衣(長着)を着てたらぜんぜん行けるよ。古着だとか寸足らずだとか、そんなのだーれもわからないから。少なくともオレは平気。

部屋着の和服を侮るなかれ。

もう一度言うけど、家族を除けば自宅はプライベートな場であり、自室あるいはオレのような独り者だとさらに完全な「オレ様だけの世界」なので、どうとでも好き放題に和服(着物)を着ることができる。

それは言い換えれば、好きなだけ和服の「練習」ができるってことでもあるわけ。

着方や帯の締め方は言うに及ばず、メシを食う時の所作やトイレなどなど、それこそ外出時には失敗が許されないようなことも、自宅ならいくらでも失敗できるしいくらでもやり直しができるでしょ。

そうやって何度も何度も練習を繰り返していれば、頭で考えてどうこうではなく体が勝手に和服用の動きをするようになってくる=和服を着慣れてくるし、その上達スピード?もすごく早いと思うよ。

未だに和服、特に着物は「お出かけ用の装い」といった認識が、和装業界だけでなく和服を着ている人らですら多いような。でも本来の和服は、部屋着や自宅近所を含めた「いつもの日常」でよく着られていた「生活衣料品」だったはず。

お出かけ用の装いは出かけないと着る機会がないけど、生活衣料品なら毎日が着る機会になる。だからこそ昔の人は意図せずとも誰でも和服を着慣れていたというか、着慣れざるをえなかったわけ。

部屋着や自宅周辺用に着ることによって「和服とは何なのか、和服を着るとはどういったことなのか?」現代人のほとんどが忘れかけたり勘違いしてる「事実」に気づくことができるんじゃないかな。

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