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着物を自分で洗濯する。

着物を日常生活の中で着るのであれば、やはり「自分で洗濯」できなきゃちとしんどい。というわけで、オレがやっている洗濯方法(手洗いというか漬けおき)を解説しておこう。

ただし、実践するかどうかは自己責任でよろしく。どうなっても知らんぞ。失敗覚悟で適当な古着でやってみるのもアリ。ちなみに、最近は手洗いするのもしんどくなって洗濯機に放り込むこともしばしば(おい)。

もちろん、懐に余裕がある人は「着物専門の」クリーニング屋さんへどうぞ。

洗濯の注意点

洗濯する対象は基本的に普段着部屋着としての着物。洋服の礼服や一張羅はクリーニング屋に出すように、もし着物でもそういったものを持っているなら専門店に出すように。

洗濯する時期の目安

うーん、適当にどうぞ。強いて言うなら夏場はやはり汗をかきやすいので、陰干しして汗を乾かすぐらいならこまめに洗濯したほうがいいと思う。

ちなみに夏場以外、オレは部屋着だと1〜2週間に1回、外出着は数もあるし、部屋着に比べて一着ずつの着る頻度(時間)が下がるので1〜2ヶ月に1回ぐらい。もちろん汚れたりした場合はその都度洗濯している。

生地の収縮に注意

絹、綿(木綿)、麻、ウールなど天然素材生地の着物は、洗濯すれば柔軟剤やシワのばしをしてもほぼ 間違いなく縮む。だいたい生地の長さの4%前後(着丈150センチだと6センチ前後)といったところ。逆に、水に浸してる時間にもよるけど一度縮んでしま うとそれ以降はほとんど縮まなくなる。

生地の素材によっても収縮率は微妙に違うし、縦方向には縮むけど横方向にはほとんど縮まない。この影響が一番出るのが着丈なので、着丈が短くなるのが嫌な人は要注意。縮んでしまったらどうするかって?仕立て屋さんに出して直してもらう以外に方法はない(こともない)です。

たまに、洗濯しても縮まないものもあるけど、これはおそらく過去に洗濯したやつか、仕立てる段階で水に浸して縮めてある(水通しという工程がある)と思われる。残念ながら洗濯前の見た目では判別できない。

ちなみに、ポリエステルなど化繊生地のものは収縮とは無縁。洗濯してもほぼ縮まない。

縫い糸が切れることも

当然ながら洗濯はジャブジャブやるので、生地や縫い糸にある程度負荷がかかる。新しいものはともかく、古着は生地や縫い糸が劣化していることもままあるので、洗濯中に生地が裂けたり縫い糸が切れたりすることも考えられる。

幸い、今までで生地が裂けたことはないんだけど、部分的に縫い糸が切れたことは何度かあるし、単衣の羽織で1回だけ、襟部分以外の縫い糸がほとんど切れてバラバラになったことはある(笑)

その他

袷仕立てのように表裏別々の生地が使われてるものは、生地による収縮率の違いで縫い目が引きつったような状態になることがある。袷仕立ての羽織がなりやすい。着用にはさほど問題はないけど、気になる人は注意しておくれ。

ま た、洗濯すると汚れとは別に生地の染料?が溶け出すことがある。かといって生地が傷んだり色落ちするようなことはないので、いつまでたっても水に色がついてるからとすすぎを念入りにしないように。

あと、初めて着物を洗濯する&心に余裕がある人は、洗濯前と洗濯乾燥後に採寸して両者を比較すれば、大体どれぐらい縮むかの目安ができるので、新しく購入するときのサイズの参考になるかと。

用意するもの&下準備

では実際の流れを解説。用意するのは洗濯おけ(たらい)と中性洗剤だけ。画像には歯ブラシと柔軟剤が写ってるけど、もう今はめんどくさいので使ってない。

洗濯おけはホームセンターでプラスチック製の24リットルのを購入。なぜ24リットルかというと「なんとなく」。これで2着は同時に洗える。大きさはお好みでどうぞ。

洗 剤もなんでもいいと思うけど、絹物やウール地があるので一応「大切な衣類のお洗濯に」を謳っている中性洗剤を使ってる。洗濯機に放り込む時は普通の洗剤。

首まわり(襟)や袖口など汗や皮脂がついてそうなところは、事前に水に濡らして洗剤の原液をかけて手で軽くゴシゴシしやる。洋服でやるのと同じようにすればいいかと。

洗剤を溶かす→手洗い(漬け置き)

まず、洗濯おけに30度ぐらいのお湯をはって、洗剤を溶かしてやる。

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「30度ぐらいのぬるま湯」の根拠は特になし。ぬるま湯のほうが汚れが落ちやすいかなーと思うから。夏場だと水道の水が暖かくなってる時もあるから水でもいいと思う。

洗 剤の量は規定量より少なめで。襟とかに洗剤を垂らしてる場合はその分を差し引いてもいい。作業服じゃなしそこまで汚れるもん じゃないので少なめでも大丈夫。古着の最初の洗濯の場合は、洗剤を入れず水だけでジャブジャブして、洗剤なしで落ちる汚れを取り除くのも手。

洗濯おけの中に着物をドボン、全体に水がなじむように軽く押し洗いして、その後15〜30分ほど漬けおきする。

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漬けおきする時間は、水の汚れ具合やその時の気分(おい)で適当に。たまに漬けおきしたの忘れてて何時間も放置したこともあるし。何度も言うけど、そこまで汚れるような着方なんてまずしないから漬けおきしとくだけでも充分。

買ってきたばかりの古着は、洗濯してない可能性もあるし汚れがひどいものもあるので、その時は何度か洗い直しておくれ。ちなみに、汚れの場合は基本的に黒い水になり、染料が溶け出すと青や紫など色のついた水になる。

すすぎ→脱水

手洗いなり漬け置きなり、ひととおり洗い終わったらすすぎをする。

オレは風呂場で洗ってるので、湯船のへりにひっかけてひとまず水切りをする。その後、さっとシャワーをかけてもう一度水切り。それから洗濯おけに水を張り、ドボンして軽く押し洗いして湯船にひっかけて水切り、を何度か繰り返す。

この水切りが肝心で、これをすることによって着物に残ってる(薄まった)洗剤をその都度排出できるので、すすぎの回数が少なくて済む。

あと注意してほしいのが、着物(長着)は洋服で言えば上下分になるので、洗濯おけから持ち上げる時に結構水を吸ってて重い。袷仕立てだと表生地と裏生地の間に水が溜まるようになるのでさらに重くなる。

洋服のように片手でどこか掴んで持ち上げようとすると、手縫いが多いこともあって、その重さで縫い糸が切れてしまうことも考えられる。ダンゴ状態でもいいので、両手で抱えるようにというかごっそり持ち上げるようにしたほうがいいかと。

お好みで柔軟剤を入れたい人はどうぞ。詳しくは各柔軟剤の指示に従っておくれ。オレは今はめんどくさいので使ってない。

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その後脱水。こればっかりは洗濯機を使う。洗濯ネットを使いたい人はどうぞ。

早く乾くようにガンガンに水分を飛ばすのではなく、ざっくり水分を飛ばす程度でOK。今どきの洗濯機の脱水って、ちょっと回しただけでもほとんど水分飛んでるし。

干す(陰干し)

脱水が終わったら干す。風通しのいいところで陰干しするのがベストだろうけどオレは部屋干し。

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着物は肩〜袖が直線なので「着物ハンガー」というやつを使ったほうが肩の線が崩れなくていいかと。お好みでシワ伸ばしなどどうぞ。オレはよほど気になる部分があったらするけどだいたいなにもせず放ってる。

それと、なにがあっても洗濯機の乾燥モードあるいは乾燥機は絶対に使わないように。とんでもなく縮んで発狂するから(経験済み)。

ハイかんせー。1日2日干しときゃ乾くでしょ。あとはお好みでアイロンでも寝押しでもご自由に。オレはめんどくさいから(以下略)。

ちなみに、着物だけでなく帯類や羽織紐もオレはたまに洗ってる。特に夏場は帯まで汗で濡れてたりするし、洗ってやったほうが柔らかくなって着やすくなる気もする。

(一応)袴は素直に専門店へ

腰板のついているごく一般的な袴は、素直に専門店へ出したほうがいい。その理由は腰板の構造にある。

腰板部分の中には厚紙(プラスチック製もあるらしい)が入っており、おまけに腰板部分の生地は縫っているのではなく「のりで貼り付けてある」ことが多い。洗 濯すると水を吸って中の厚紙はフニャフニャ、のりも水に溶けて生地が剥離してしまうわけ。これ実際に失敗したことあって、袴を捨てたことある。

ただし、まったく洗濯できないわけでもなく、腰板部分を水に浸けないようにすればできなくはないけど、ホントどうなっても知らないので度胸のある人だけどうぞ。

ちなみにオレが今よく使ってる化繊の袴は腰板がないバージョン?なので、気兼ねなく家で洗濯してます、はい。

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