kimono-Wa-Fuku

トップページ>大きい着物の着方

身頃の寸法が大きい着物(長着)を着る方法

ここで解説する長着(着モノの正式名称)の着方は、日舞?経験者から教わった、自分の寸法より大きい貸し衣装を着る方法だ。なお、長襦袢を腰紐で留めずに着てる人は、この方法をするときには腰紐で留めておいたほうがやりやすいだろう。

帯から裾にかけてがスカートのようになってしまう人や、前身頃がお尻のほうまで回ってしまう人は、出歩かなくてもいいので騙されたと思ってぜひ試してほしい……が、この方法にはひとつだけ注意点がある。

[1-1]長着の中心線が少し右へ寄って、体の中心線からズレてしまうんだよ。よって、中心線のズレが気になる人にはこの方法はオススメできない。しかし、右と左の色柄が違うような長着ではないかぎり、人から見てそんなに中心線のズレは気にならないと思うし、正面からの見てくれは完璧に決まる。

なお、この方法があるからといって、安易に身頃幅の大きすぎる長着を買わないように。基本はあくまで自分のサイズになるべく近いものを買う(着る)ことで、その上で、ちょっと身頃幅が大きいと感じるときにやってみてほしい。

身頃幅がどれぐらい大きいか確認する。

まず最初に、長着の身頃(幅)がどれぐらい大きいかを確認してみる。

[1-2]普段どおり、長着と体の中心線を合わせ、

[1-3]右手側身頃(下になるほう)の縁線を、体〜足のラインにあわせるようにもってくる。身頃幅が大きいからといって巻き込むのではなく、あくまで体のラインにあわせる。

サイズが大きいなら右手側身頃がダブついているはずなので、[1-4]右手はこの位置を押さえたまま、左手側身頃(上になるほう)を軽く斜め上に引っ張ってやる。全体を左へスライドさせるのではなく、首の後ろ(襟)は固定したまま、首から下を斜めにずらす感じだ。これでダブついた身頃が左手側へ寄ってくる。

[1-5]そのまま普通に重ねると、長着と体型の寸法誤差として、余分な前身頃幅が右手側にはみだす。体の横幅のラインを基準にし、余分な幅がどれぐらいあるかを確認。何センチ、などと几帳面に測る必要はない。中指の長さぐらい、おくみ幅ぐらい、など、だいたいでかまわない。

なお、普通の着方とは逆の左前に着ればダイレクトにわかるんだけど、左前は死に装束の着方なので、一応今回は普通に着て確認している。そこまで気にしなくても……と思う人は逆でもOK。

余分な前身頃幅を折り返す。

余りを確認したら、その余り分だけ右手側身頃を折り返し、疑似的?に総幅を短くしてやる。

.

[1-6]先ほど確認した余分な幅分、右手側身頃を外に折り返してやる。[1-7](拡大図)帯の下になるつま先(襟の先っぽ、ちょこっと飛び出してるところ)あたりをしっかり折り返せていれば、その上下は少々適当でもかまわない。

.

[1-8]先ほど折り返した部分を持ち、まずは長着と体の中心線をあわせる。折り返した分、左右の幅が違うので、右手と左手の距離感も違うはずだ。[1-9]そこで、先ほど余分な幅を確認するときにやったように、首から下の部分を今度は右手側に寄せて、両手の位置関係を同じにしてやる。このとき、体と長着の中心線がズレて右手側に寄るわけだ。

普通に着る〜完成

あとはそのまま普通に着ればOK。

.

[1-10][1-11]折り返した部分が元に戻らないように注意。最初の余分な幅の確認ができているなら、おおむね体幅のラインと長着のラインが重なり、後ろへ巻き込む部分はほとんどなくなっていると思う。

伊達帯(腰紐)を締めたらひと段落。ちゃんと着られているなら、伊達帯を締めた時点で型崩れはしないだろう。

[1-12]左手を袖口から引っ込めて中に入れる。遠山の金さんが桜吹雪を見せるような感じだけど、そのまま片肌脱がないように。

.

[1-13]左手で中から襟を引っ張って形を整える。ななめというよりは垂直に近いななめ方向。[1-14]左脇腹あたりのシワを軽く引っ張ってのばし、ダブついてる部分は帯で隠れる下のほうあたりに適当に集める。

[1-15]微調整も終わってハイ、かんせー。参考画像はちょっとキツく着ているので胸元がやや締まり気味だけど、男性は胸元が少し開いているほうがカッコいいかなと。

テクニックを使わなかった場合との比較

今回撮影に使った長着は、実際に身頃幅が少し大きいのを使ってみた。テクニックを使う前と使った後を比較してみよう。まずは胸元。

.

[2-1]そのまま長着の中心と背中の中心を合わせた場合、[2-2]テクニックを使った場合。胸元の完成形と襟の角度が違うので、見映えもかなり変わっているのがわかるかな?当然ながら右側の形がオススメなのは言うまでもない。

身頃がどれぐらい回り込んでいるかを横から見た様子。

.

[2-3]そのまま長着の中心と背中の中心を合わせた場合、[2-4]テクニックを使った場合。横に回り込みすぎてしまうと、裾がまとわりついて思うように歩けないんだけど、このテクニックを使えばそれを改善することもできる。

Last 2012/11/03. Copyright (C) since 2007 バカガエル.