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和服の足袋→靴下&見た目は靴
和服全般を着る時に使う、靴下のようなものが足袋。機能的には靴下相当なので、別に使わなくてもかまわない。ただし、雪駄や下駄などの履き物を履いても丸見えのため、見た目としては靴の役目もあるだろう。
足袋の種類いろいろ
足袋は基本的に既製品だが、少々値が張るもののオーダーメイドをしてくれる店もあるし、他にも、生地の種類や靴下タイプなど、実は結構種類がある。
普通の足袋
一般的に足袋として売っているのがこれ。基本色は白と黒だが、白黒無地以外の色柄物もある。
その時の状況や気分、もちろん個人の好きずきでどちらを使ってもOK(後述)。なお、キャラコだのブロードだのと説明?がついていることが多いが、あれはだいたい生地の種類。ちなみにキャラコもブロードも綿生地(の固有名)だ。
ストレッチ足袋、のびる足袋
ぱっと見は普通の足袋と同じだが、やや伸縮する生地で作られている足袋だ。
値段もぎりぎり許せる範囲だし、とにかく一般的なものに比べて若干(ほんの少し)伸びるので、微妙な足のサイズにもそれなりに対応してくれる。色が白黒だけではなく青(紺)、グレー、茶色とあるようなので、白黒はどうもなあ、という場合は結構重宝するかも。参考画像のものは紺とグレー。
足袋ソックス
最近はこはぜ(後述)のない「足袋ソックス」なるものが売っている。ストレッチ足袋にも同じようなタイプがある。
まあ早い話、爪先が2つに割れたホントの靴下のような感じだ。ネットショップなどに多いので、普通の足袋と間違えないように。しかし、夏場など汗をかきやすいとき、あるいは冬場に重ねて履く(解説)など、考えようによっては便利グッズかもしれない。
おまけ:地下足袋
「足袋」ではあるものの、用途はまったく違うのがこの地下足袋。底(裏)がゴム張りになっており、こはぜの枚数が多いのが特徴。
鳶や大工さんとかが仕事中によく履いているように、そのまま履物として使用する。これを履いて履物をはくことのないように。ちなみに画像のは、私が仕事で使っているのではなく、年に一度の地元のお祭り(御神輿ワッショイ)で使っているものだ。
中にはお祭り専用で、かかと部分にエアクッションが入っているものや、聞いた話では、最近は色柄も増えて履物として売っているところもあるようだ。
足袋に関する補足
足袋の使い分けなど、補足説明をしておこう。
足袋を留める金具「こはぜ」
足袋には普通、アキレス腱のところに「こはぜ」という金具と、それを引っかけてかかとを留める紐?が縫い付けてある。今ではほとんど見かけることはないが、こはぜの代わりに紐を結んで留めるものもあるようだ。
こはぜを留めるときは下から順番に留めていけばやりやすい。こはぜを留める紐?は、調整用に2本ある場合がほとんどなので、具合のいいほうで留めればOK。
ちなみに、足袋にはこはぜの枚数が4枚と5枚の2種類があって、5枚のほうがわずかに足首のほうへ長くなる。男物で一般的なのは4枚コハゼ。5枚コハゼは女用……かどうかは知らない(おい)。
男は黒足袋、女は白足袋?
足袋の色は基本は白と黒で、男性は黒足袋(女性は白足袋)を使うと思われがちだが、おそらく市販されている足袋に男物女物の区別はないし、男性が白足袋を使ってもいいし、女性が黒足袋を使っても問題はない。私自身が通常時に白足袋をメインに使っているので、ウチのサイトに掲載してある画像はほとんどが白足袋だが、作務衣の時や着物の色によっては黒足袋も使う。
しいて違いをあげるなら、「白足袋→汚れが目立つ、かしこまった感じ」「黒足袋→汚れが目立ちにくい、ラフな感じ」といったところだ。
状況による使い分け
礼服のときには白足袋が一般的だが、白足袋=礼服用、というわけではないので、私のように通常時に使ってももちろんかまわない。ただし、上で書いたこはぜのないタイプの足袋は、色が白でも礼服時には使わないほうが「なんとなく」いいだろう。
それと、夏場の浴衣の時には、基本的に履く必要はない。理由は、Tシャツ短パンのときに、あまり靴下をはかないのと一緒。もちろん使いたい人は使ってもかまわない。
靴の色を選ぶ感覚で
足袋の種類として、他の色柄物や別珍足袋といった特殊なものもあるが、特に色柄物は、結構値が張ったり、着慣れていないと和服に合わせづらかったりする。
というのも、冒頭にちらっと書いたように、和服の履き物は雪駄や下駄がメインで足袋がむき出しの状態であるため、他人から見ると靴の色柄(解説)に見えるのだ。よって、靴下の役目ではあるのだが、靴の基本色を選ぶつもりでもいてほしい。
特に男物の着物によく使われる色を考えると、あまり変わった色柄のものは逆に見映えが悪くなる可能性もあるので、あまりオススメはできない。買いたい人だけどうぞ。
Last 2012/03/09. Copyright (C) since 2007 バカガエル.