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自伝その4

さらに数年経ち、様々な助言や経験によって、自分が進んでいく「道」が見えてきた。

貧乏人の、安物買いの銭失い

例のオフ会に参加した時は会社のパソコンだったが、中古の旧機種とはいえ、ついに私の家にもパソコンを設置した。それと同時に、私の活動範囲は一気に広がったのだった。

参加者に教えてもらった「着物は安く手に入ることもできる」をキーワードに、古着を求めてネットオークションやリサイクルショップをうろつき回り、とにかく手当たり次第に買いあさった。

なにせ何万円何十万円もすると思っていたものが、古着とはいえ、たったの数千円でいくらでも売っているのだから、正直、ネットオークションやリサイクルショップが宝の山に見えたよ。これはなんでもかんでも買って損はなし!と思うのは、古着の存在を知った和服(着物)初心者において、ごく当たり前の思考回路だったろう。

おかげで、着物の所持数は格段に増え、着るモノが増えると当然着たくなり、今までは作務衣で出かけていた状況でも、少しずつ着物へと切り替えるようになってきた。

ただ、この買い物が「貧乏人の、安物買いの銭失い」であることに気がつくのは、もうちょっと経ってからだった。

ついに「指導」が入る(笑)

週末になると飲み歩いていた私は、夜のネオン街へ出没するときにも、先ほど書いたように和服を着て出歩くことが多くなってきた。

そんな中、偶然に飲み屋で知り合ったのが、和服に詳しいお客さん約2名。

簡単に言えば、両名とも長年の日舞経験者なので、特に着物を着ることに関してはベテランの域で、後で聞いたところによると、まったく知らない「他のお客さん」だったのだが、飲みに来ると若い私が高確率で和服を着ているので、憶えていたらしい。

「なぜ君はいつも作務衣か着物を着ているの?」そのお客さんの問いかけから始まり、和服を共通の話題として、飲み屋で会ったらだんだんと会話をするようになった。

そして基本的なことが主だったが、「君、若いのに和服を着ているとは珍しい存在なのだから、どうせなら……」と、いろいろ事細かく「指導」してくれたのだ。内容によっては一応反論は試みることもあったが、格=経験の違いにはどんなにしてもかなわなかったなあ。

ある程度着る頻度が増え、着物に慣れていったのもあるが、それにお客さんらからの実践的な知識が加わると、寸法や所作、あるいは着方や組み合わせ方を気にするようになり、古着を買い漁ることはしなくなってきた。それと同時に、簡単なルールさえ守れば、和服だって衣服なのだから、人それぞれ季節や状況に応じて素直に着ればいい、ということを暗に教わった気もする。

現在では、飲み屋さんで遭っても指導を受けることはなくなり、ごく普通の会話をしている。ひとまずは「お眼鏡にかなった」ようだ。

道は決まった、では歩いて行こうか。

その後、前回にも出てきたオフ会に、もう1度だけ顔を出した。自分がこれまでに学んだこと、そしてそこから導き出された自分なりの答え、それらを確認するために。

結果は……うん、私の考えに間違いはなかったようだ。8割以上が和服が好きな人々で、残りの2割弱が私の出した答え、和服を「着るのが」好きな人々、といった感じに見て取れた。

前回?同様、和やかなムードの前方席とは正反対、私の位置する最後部席は、居酒屋酔いどれ軍団状態。お酒はガンガン、タバコもスパスパ、話の内容は居酒屋バカ話、そりゃ煙たがられるはずだよ。しかし、最後部座席にいた方々、あるいは寄ってこられた方々、みんなきっと、私と考えは近かったのではないだろうか。みんな元気してる?←だから見てないって。

その回を最後に、そこへ顔を出すことは未だにない。なぜなら、和服に関することはもう必要ないし、私の描く和服像もそこには存在しないからだ。もっとも、そのオフ会が継続しているかどうかも知らないし、もしあったとしても、今書いたように興味もすでにないしね。


それからさらに年月は流れ、相変わらず手探り状態ではあるけど今に至るわけ。

もうすでに、和服を着るのが「好き」も突破して、ただの衣服になってしまっているのは、ウチのトップページを見てくれればわかるだろう。

長々と書いてきた私の和服に関する歴史も、これにて一応完結。

改めて見直してみると、正直言っていろいろなきっかけや縁に恵まれて、私はかなりラッキーだったと思う。おかげで、最初の頃は「和服は特別な存在」と考えていた人間が、今では自己流ながらも、自分のサイトを持つようになったのだからな。

これから先も私の和服生活は続いていくが、このサイトの存在そのものが、私の歴史代わりである以上、自伝を綴る必要はないだろう。

では最後にお約束の言葉、みんな、ありがとーーー!!

Last 2010/11/18. Copyright (C) since 2007 バカガエル.