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着物の「重ね着」はお洒落のひとつ

洋服で言えば「レイヤード」に当たるのが、これから解説する単衣長着(着モノの正式名称)の重ね着。一応こんな着方もある、ということで解説しておくけど、オレ自身はこの着方はまずしない。というのも、

3番と4番は個人的理由だけど(笑)、重ね着をやってみようと思う人は注意しとくように。

二枚の単衣長着を一緒に着る。

着物の重ね着は、洋服、あるいは襦袢+長着のように、一枚ずつ上に重ねて着るのではなく、二枚の長着を重ねた状態で一度に着る(前を合わせる)。単衣仕立ての長着を重ねて、袷仕立ての長着にする感じかな。なぜ襦袢+長着のように別々に着ないのかというと、実際にやってみたらわかるだろうけど、裾がかさばってすごく歩きにくくなるんだよ。

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オレの持っている「同じ寸法の木綿(綿)長着」を使って、とりあえずやってみた様子。右端の画像とそれ以外の「お腹部分」を比較すればわかるように、長着を2枚着るので着ぶくれするわけ。

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2枚の長着は、同じ寸法(正確には下側の長着の寸法が、裄と着丈が少し短めで、前身頃(orおくみ)が数ミリ大きいぐらい?)のほうがうまくいくと思う。それを2枚重ねるので、下側の長着の端っこがわずかにはみ出すことになる。

色の合わせ方の参考

この「はみ出す部分」ってのが重ね着最大のポイント。胸元は、襦袢を着ている場合は襦袢の半衿+長着の2色なんだけど、重ね着によって1色プラスされるわけ。裾捌きも同じくプラス1色、おまけにその色が縁取りのような形になるという、オサレ好きにはたまらない着方なんだよ。

どういった色柄のあわせ方がいいかは、オレも詳しくないので書かない(書けない)けど、歴史の本や錦絵、浮世絵などを参考にしてみるといいんじゃない?例えば、画像の色を置き換えただけだけど、季節感を表現する意味も込めてこんな感じとか。

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よくあるウールなどの紺色の長着だと、無地でスタンダードな色だからこそ余計に際だち、グッと雰囲気が変わるんじゃないかと。ただし、こんな色の長着を仕立てないといけないんだから、当然カネはかかるけどね。

なに?夏がないって?クソ暑いのに重ね着してどうすんの(笑)熱中症で倒れるつもり?

あくまでお洒落=遊びの着方

以上、方法としての重ね着を紹介したわけだけど、着物を着慣れないうちはやめておいたほうがいいと思う。なぜなら、長着を重ねるってのは、洋服で言えばシャツ(ズボン)を重ねるのと同じなんだよ。

家の中(解説)であれば、なにを着ようがどんな着方をしようがその人の勝手なので、重ね着だろうが素っ裸だろうが好きにすればいい。また、北海道など寒い地域だと、冬場は寒さがしのげないので重ね着もやむなし、ということもあるだろう。

しかしそういった状況をのぞけば「冬用の服」を着ればいいわけで、インナーや上着で調整することもできるんだから、わざわざ薄手のシャツやズボンを2枚重ねで着るようなことはしないでしょ?同じように、着物にだって袷仕立てもあれば羽織や襦袢もあるんだから、それらを着ればいいだけの話なんだよ。

結局、長着の重ね着とは「冬用のものや羽織を着るのは「おもしろくない」から、「わざと」長着を2枚着てみました」といった、言い換えるならお洒落のひとつとしてする着方なわけ。

だから洋服の「レイヤード」という言葉を使ったし、どんなにファッションセンスがズバ抜けていても礼装扱いにはならず、状況によってはお断りされても文句は言えないってわけ。

誰がどんな着方をしようが、オレには止める義務も権利もないんだけど、少なくともこの記事を読んでくれた人は、「長着の重ね着は防寒ではなく「遊び」でやる着方」ということを踏まえてやるようにしてほしい。

Last 2009/03/18. Copyright (C) since 2007 バカガエル.