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雨天時の着物について

雨天時の和服、特に着物の着方というか装備について解説しておこう。ただ、雨天時に洋服で外出するときに傘以外なにを使う?と考えると……そこまで書くことないんだよなあ(笑)

雨を回避する&濡れてもいいものを着用

すごーく当たり前のことだけど、雨が降っていても雨の中にいなければほとんど濡れることはない。

例えば歩いて30分かかる着物屋へ行くのに、わざわざ雨がザーザー降っている中を歩いていかなくてもいいわけで、タクシーやバス電車などの乗り物を使うとか、アーケードや通路など屋根がある道を歩いて行くとか、まずは「雨を回避する」のが大事。

その上で、雨粒一滴たりとも濡れないことも不可能なので、濡らしたくない着物は着ない=多少濡れてもいい着物を着るようにする。

例えば結婚式へ参列するとして、雨が降ってるのに礼服や一張羅を家から着ていかなくとも、スーツや礼服をスーツ入れ?で持ち運んでいる人がいるように、現地までは洋服を含む適当な服装で行って現地で着替えるとか。

あるいは泥はねや雨のシミなど、濡らしてしまうと後々の手入れが面倒な着物はやめておいて、自前で洗濯など手入れがしやすい着物を着るようにするとか。もちろん「着物はやめておく」のも選択肢としてアリだ。

実戦上は傘一本?

以上を踏まえた上で、じゃあ実際に「雨天時の装備」ってなにが必要かって話なんだけど……うーん、足元を除けば、正直、傘だけで充分じゃなかろうか。

傘は「和服専用の傘」などといったものはないので、骨組みの多い番傘だろうが普通のビニール傘だろうが、各自の好きなものを使えばOK。オレはコンビニで売ってる白いビニール傘を使ってる(画像の傘は借り物)。

他には、着物用のレインコートってあるのかなあ、ポンチョのようなやつとか。使いたい人は使えばいいかと。雨の中で何時間も立ってるわけじゃないし、着たり脱いだり始末がめんどくさいのでオレは使ってない。

ちなみに画像で着てるのはレインコートではなく、冬なので角袖着てるだけです、はい。

履き物や足袋の対処法

一番濡れやすいのが足先というか足袋や履物。どちらか一方ではなく足袋と履物をセットで考えないといけない。

足 袋は、ナイロン製の足袋カバーなどもあるけど、例えば人様の家にお邪魔するなど履き物を脱ぐ必要がある場合は、替えの足袋を持って行って履き替えるのもいいんじゃなかろうか。白足袋は汚れが目立つので道中(雨の中)は黒足袋にするとか。

履物は、つま先にカバーがついてる雪駄などもあるのでお好みで。土砂降りや路面の凹凸がひどくて水たまりが多い時には、通常の雪駄ではなく厚底のものや下駄がいいかなと。

もちろん雪駄や下駄である必要もなく、普通の靴や長靴、ソフトブーツなども選択肢としてはアリ。これだと道中は靴下でいいわけだし。

なお、普通の雪駄は構造上、水(に浸されること)に弱い(解説)ので注意。ただ「雨に濡れたら即アウト」というわけでもないので、水たまりを避けるなり、路面が濡れている程度なら大丈夫だろう。

雪の場合もほぼ同じ

雪が降っている場合も対処法は雨の時とほぼ同じ。雪の中にいないのが基本で、傘一本あれば充分。あとは雪駄ではなく下駄を履いてれば大丈夫でしょ「普通なら」。

しかし「普通じゃない」場合もある。いわゆる豪雪地帯、雪国というやつですな。

下駄が通用するのは積雪量が下駄の高さまでってのが条件、それ以上になると当然ながら下駄ですらびしょ濡れ、下手すりゃ着物の裾もびしょ濡れになる かもしれない。もっとも、いくら豪雪地帯といえど歩道や車の通り道は除雪作業が行われていることが多いので、そこまで心配しなくてもいいとは思うけど。

おそらく雪がよく積もる地域には地域なりの対処法があるから、もし旅行などでそういう場所へ行くことがあったら、それに従ったほうがいいかと。

おまけ:雪下駄

ネットで調べただけで現物は持ってないんだけど、対雪用、対凍結用で「雪下駄」なる桐下駄?があるらしい。下駄のつま先の部分にカバー&毛皮?がついてて、歯の底に滑り止め用のスパイクが打ち込んであるみたい。

手が込んでるので普通の桐下駄より少々値が張るようだけど、興味のある人はネット検索してみておくれ。

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