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着物の雨(雪)対策は洋服と同じ

和服、特に着物を着ている時の雨(雪)対策、考え方について解説しておこう。

着物専用の雨コートや足袋カバーなど、雨の日グッズはいろいろ存在するのだが、それらが必須というわけではなく、使う使わないは個人の自由だ。残念ながら私は「使わない派」なので、ウチでは雨具などに関してはいっさい解説していないのは勘弁してほしい。

ところで、解説する前にひとつだけ聞いておきたい。「バイクに乗る、あるいは雨天時に外で作業をするなど特殊な場合を除き、ごく普通に洋服で外出するときに、傘以外の雨の日グッズを使う人はどれぐらいいる?」これが最大のポイントだ。

基本は「雨の中にいないこと」

まず忘れないでほしいのは、雨天時だからといって、どこにいても雨が降っているわけではないということだ。土砂降りでも建物の中にいれば濡れる心配はないし、小雨程度でも雨の中に突っ立っていれば濡れてしまうわけ。

洋服だろうが和服だろうが、雨をガードする当たり前かつ究極の方法は、雨の中にいる時間を減らすこと。極論を言えば、雨天時には外出しないのが完璧な防護策なのだ。とはいえそうもいかないだろうから、それを踏まえた上で考えられる着物の「雨の日の外出心得」は以下の通り。

目的地まで乗り物や屋根をフル活用する。

一番の理想は、素直にタクシーを使って「door to door」がベスト。それ以外でも、バスや電車などの公共交通機関を利用するだけでぜんぜん違うはずだ。あるいは、建物の中、アーケードや屋根など、雨が降っていても「雨の当たらない場所」はたくさんあるので、それを上手に活用するのもいいだろう。

また、スーツや礼服をスーツ入れ?のようなもので持ち運んでいる人がいるように、礼服や一張羅を着る場合には、それらを持って現地までは適当な服装で行って、現地で着替えるのもひとつの手段。

少々濡れるのを覚悟する、濡れてもいいものを着る。

これは心構えのようなものだ。だいたい、暴風雨や土砂降りでもないかぎり、傘ぐらいはさしているのだから濡れても程度は知れている。これぐらいの覚悟と感覚で着られるようでないと、日常着として着物をよく着ています!とは言えないはずだ。

それに、一年のうちで雨が降る日は限られているので、そんな日には無理して着ないのもひとつの選択。普段から着慣れている人でも「今日は足下が悪い(天気が悪い)から着てくるのをやめた」と言うぐらいだ。

どっちもイヤだって?それは「銃弾飛び交う戦場でかすり傷ひとつしたくない!でも戦場には行って戦いたい!」と言っているのと同じなので、バーチャルの世界で着物を楽しんでくれ(笑)

実戦上は傘一本?

冒頭で「バイクに乗る、あるいは〜」と書いたが、平常時に洋服で雨の日に出かけるとき、かなりの人が「傘だけ」のはず。それを着物の時にも適用すればいいので、基本は傘が1本あれば充分。

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傘は「和服専用の傘」などといったものはないので、骨組みの多い番傘だろうが普通のビニール傘だろうが、各自の好きなものを使えばOK。実際に私は、ほとんどの場合で普通のビニール傘だけしか使わない。

履き物や足袋の対処

「足下が悪い」という言葉があるように、一番濡れやすいのが足先というか足袋や履物。

足袋は、ナイロン製の足袋カバーなどを使ってもいいが、例えば人様の家にお邪魔するなど、履き物を脱ぐ必要がある場合は、素直に替えの足袋を持って行って、玄関先などではき替えるのもいいだろう。めんどくさそうだが、見る人が見たら「この人かなり慣れている」と思うはずだ。

ただ、白足袋を雨の日に使うと、履き物の鼻緒が濡れて染料?がしみ出し、足袋に鼻緒の跡が付いてしまうことがあるので、雨の中を歩いてる最中は、黒足袋のほうがいいかもしれない。

履き物は、土砂降りや路面の凹凸がひどくて水たまりが多い時には、通常の雪駄ではなく厚底のもの、あるいは下駄を使うことも考えたほうがいい。底が高いぶん、水たまりにも効果があるだろう。もちろん、雪駄や下駄である必要もない。長靴やソフトブーツなども選択肢としてはアリだ。

なお、普通の雪駄は構造上、水(に浸されること)に弱い(解説)ただ、「雨に濡れたら即アウト」というわけでもないので、水たまりを避けるなり、路面が濡れている程度なら大丈夫だろう。

雪の場合もほぼ同じ

雪が降っている場合も、対処法は雨の時とほぼ同じだ。雪の中にいないのが基本で、傘一本あれば充分。

ある程度雪が積もっている場所を歩くのであれば、雪駄よりは下駄のほうがいいだろう。しかしそれは「積雪量が下駄の高さまで」というのが条件。それを越える積雪量だと、下駄であっても雪の中に埋まってしまうので、間違いなく着物の裾が濡れるからだ。

もっとも、登山のように道なき道を行くのでもないかぎり、歩道や車の通り道は除雪作業が行われていることが多いし、今どきそんな雪深い場所を、わざわざ着物を着て歩くことはないだろう。

Last 2011/12/28. Copyright (C) since 2007 バカガエル.