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作務衣と甚平の違いや着方など

主に夏場に見かける、洋服っぽい構造の和服である作務衣と甚平。これらの違いや着方などを一通り解説しておこう。オレは甚平を持っていないので、甚 平の細かいところが少々違っているかもしらん。

ちなみに作務衣の読み方はサム「イ」ではなくサム「エ」(どちらでもいいかもしれない)甚平も発音は「ジンベー」だけど表記はジンベ「エ」ではなく ジンベ「イ」だ。

作務衣と甚平の見た目の違い

まずは作務衣と甚平の違いから。甚平は作務衣を使って適当に再現しているので、不安な人は甚平をネット検索して確認しておくれ。

見た目の違い

左側が作務衣、右側が甚平。作務衣は和服版ジャージ、甚平は和服版半袖シャツ&短パン、といったところ。あくまで構造上のたとえなので、本当に ジャージやシャツ&短パンというわけではない。

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決定的な違いはズボンと袖の長さで、作務衣のほうがズボンも袖もやや長めに作られている。作務衣のズボンは足首まである長 ズボン、甚平は短パン〜ひざ下ぐらいまで。袖の長さは作務衣は手首近くまであるのに対し、甚平はヒジぐらいまでしかない。

あと、作務衣は基本的に無地が多いけど、甚平は背中に模様が入っていたり肩の部分にあみあみ?があったりする。お寺の坊さんが着ているのはほぼ作務 衣、漫画でヤンキーのニーチャンが着ているのはほぼ甚平だ。

細かい部分の違いやバリエーション

作務衣は、ズボンの裾をゴムで閉じるか紐で締めるかの二種類がある。ゴムタイプのほうが着脱簡単だけど、紐タイプは 締め付け感が少ないしゴムのようにヘタることもない。甚平は足首までないのもあって、裾には特にこれといったものはない。

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作務衣でしか確認してないけど、おそらく甚平にも上着にポケットがある。着方の関係で、ポケットは左手側にあると表に出て、右手側にあると裏に隠れ るようになる。表裏どちらでもお好みで。

両方ともだいたい股間にチャックはついている。まあ仮になくても、ズボンを下げればいいだけだから問題はないだろう。

それと作務衣の袖口の形状は、普通に筒状になっているものと袖口にゴムが入ってて閉まるものがある。お好みでどちらでもどうぞ。他にも細かなバリ エーションはあるかもしれないけど、オレが知ってるのはこれぐらいかな。

使い分けなど

その他、作務衣と甚平の使い分けなどの補足説明。

価格

数千円から売っている。甚平はだいたい数千円の範囲なんだけど、作務衣は生地の種類などによって万単位のものもあったりする。自分の懐具合と相談の 上、お好みでどうぞ。

着られるシーズン

甚 平は半袖&短パンという構造なので、基本的に夏場メイン。甚平をいつからいつまで着るかは、それこそ半袖&短パンをいつからいつまで着るか?で判断すれ ばOK。対して作務衣はオールシーズン着用可能だ。生地の厚さもいろいろあって、夏場用の薄いものから冬場用の厚手や綿入りの作務衣もあ る。

組み合わせ

寒い時期など作務衣の下に長袖シャツ(立て襟シャツ)を着る(解説)の もアリ。甚平は夏場メイン=暑いので肌着下着やTシャツまでかな。

履き物は雪駄でも下駄でもなんでも、もちろん靴やスリッパなどでもOK。甚平は着る時期を考えれば素足、作務衣は足袋も普通にアリだけど、これまた なんでもお好みで。

着物との使い分け

上半身は筒状の袖、下半身は洋服 のズボンと同じなので、機動性は間違いなく着物よりいい。活発に動き回る必要があるときや自転車などなにかを運転するときに便利かと。両方とも軽装感覚で いいと思うので、着ようと思う人はテキトーに着ればいいかと。

オレも和服を着始めたころは、着物より作務衣をよく着てた。

作務衣の着方

最後に着方について。甚平は持ってないけど着方は作務衣と同じ。ズボンは省略。

まずは肌着と先にズボンを穿いておく。

肌着は作務衣専用のものも売っているけど普通の 肌着やTシャツでも充分。肌着なしで地肌に直接着用してもいいけど、汗とりも考えて一応肌着なりは着たほうがいいかと。

さて上着。上着には4カ所に紐があって「A&a」「B&b」と結んでやる。

最初に「A&a」を結んでやる。「a」は左手側の内側にある紐。結び方は適当に蝶結びでOK。

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続いて「B&b」を結ぶ。こちらも適当に結べばいい。

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ちなみに上着を重ね合わせる順番は、作務衣甚平に限らず男女問わず和服全般共通なので、これを覚えておけば着物にも流用できる。

ハイ、かんせー。あとお好みで、袖をシャツの袖のように折り返してもいい。

着たあとのチェック

あまり気にする必要はないんだけど、一応着用後のチェックもしてみよう。

結び目の様子

着物を着ている人は、普段のクセで紐をめいっぱいに結んでしまうことがある。

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特にお腹が出ている人は、上着の大きさによって場合によってはAa、Bbともに余裕をもって結んで、少しダブつかせたように着たほうがいいかも。

襟の形はまっすぐが理想だが……

作務衣のカタログやネット通販のページを見たことがある人はわかると思うけど、作務衣の襟はまっすぐに小文字の「y」字になる のが本来の形?っぽい。

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ただしこれは「やせ型の人」が「少し大きめのサイズ」を着た場合に限られてくる。お腹の出ている人は、かなり大きめのサイズを着ないと絶 対にこの形にはならないし、紐の上下位置(脇に近いほどまっすぐにはならない)によっても微妙に変わってくるからだ。

よって、少々曲がっていても気にしなくてOK。ただし窮屈に感じるのであれば、サイズをもう一度考え直したほうがいいかもしれない。

もうひとつ付け加えると、作務衣の上着の構造は長着より襦袢に近く、おまけに付属の紐で固定する以上、着物のようにきっちり合わせて着ることはもとから不可能だ。

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よって、左手側の裾の端が長着 のように右横にこなくてもかまわない、というかこないのが普通だ。

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