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着物「色」の組み合わせ参考例

洋服と同じく着物でも、「色」をちょっと意識するだけで見映えはかなり変わるので、その組み合わせ方を参考画像とともに解説しておこう。なお、ここで解説していない特殊な色の組み合わせ方として「重ね着」があるが、これはこちらを参照してほしい。

各パーツごとの変化をお楽しみあれ(笑)

色を変化させたのは長着(着モノの正式名称)、羽織、羽織紐、足袋、帯、半衿の6カ所、首から上は文句言わないように。実際は中間色がたくさんあるので、ここに掲載したものだけではフォローしきれないのだが、少しは視覚的に「色の持つ効果」を感じることができるだろう。

半衿の色を変えてみる。

色の変化を考えたとき一番手っ取り早いのが、襦袢にある半衿の色を変えることだ。

もともと男物の襦袢についている半衿は、8番(紺)のようなものがなぜか多いので、ちょっと換えるだけで大違い。しかし、男物の長着の色を考えると、実際に使えるのは1番(グレー)と4番ぐらいで、それ以外は長着の色とかなり上手に合わせないと、半衿が「浮いて」しまう。

逆に、いろいろと長着を持っているのなら、明るい色の長着には暗い色=明るさを反転させる(9番)、あるいは、長着と色の系統を揃える(10番)、などのやり方もある(後述)。これに関しては「笑点」の出演者を観察してみると、さすが着物が仕事着だけあって、色の合わせ方が上手い。

半衿の入手、交換方法はこちらを参照。

足袋の色を変えてみる。

続いて思いつきそうなのが足袋の色。一般的には白と黒しか見かけないが、他の色も探せばある。

一応バリエーションは挙げてあるが、これも半衿と同じで、普通なら1〜3番(白、黒、グレー)あたりが限界だと思う。4〜6番あたりは、長着が暗色系ならまだなんとかなりそうだが、7番8番は、これまた長着を(本当は使う人も)選ばないとしんどいだろう。

足袋は露出するので、見た目は靴と靴下両方の役目をするため、男物の靴であまり見かけない色は使わないほうがいい。長着をズボン、足袋を靴に置き換えてやれば、どんな色合わせがバランスいいかわかりやすい。余裕のある人は、履き物の鼻緒に注目するのもアリだろう。

なお、1〜5番まではストレッチ足袋(解説)に近い色がある。

羽織紐の色を変えてみる。

羽織紐はS字管ですぐ交換できるし、羽織を着ていれば胸前の一番目立つ部分にくるパーツなので、長着や羽織が同じでもずいぶん変わる。

考え方としては、スーツの上着に対するネクタイといったところなので、「これはやめておいたほうがいい」色はまずない。ただ、ネクタイはYシャツ(=だいたい白)が下地にあるが、羽織紐の下地は長着になるので、そのあたりは上手に合わせてみてほしい。

画像の作成上1番(白)も作ったが、白い羽織紐は基本的に礼装用だ。

帯(角帯)の色を変えてみる。

着物を着るのにオールシーズン使うのが帯。ベルトより幅が広いぶん、見た目はかなり変わってくる。参考画像の帯の色は、色の調整上やや明るく設定してあるので、実際の見た目としてはもう少し暗くなると思ってほしい。

帯は、一概に色だけでは判断しづらい。というのも、帯には柄物がたくさんあって、例えば献上柄など、同じ紺色でも、上下に明るい色のラインが入っているだけでぜんぜん変わってくる。それでも、やはりベースとなる色が重要なのは変わりないので、まずは地色を選んで、その上で柄を考えるようにしたほうがいいだろう。柄に関してはこちらでも触れています。

画像を作るのがめんどくさい(おい)ので兵児帯は割愛したが、兵児帯は一般的には黒しかない。探せばあるにはあるが、白っぽい綺麗なのがあるなあと思えば、目ん玉飛び出るような価格だったりするので、お手頃価格のものが見つかれば、角帯と同じように考えてもらえばいい。

なお、少々セコイ技だが、兵児帯「ふうの帯」を入手する方法がないわけでもない(解説)

羽織と長着の色を変えてみる。

最後は羽織と長着。まず着ることはないであろう白と黒、そしてベースカラーである紺は除外した。

ほとんど「笑点」状態。一応上下とも色を合わせたアンサンブル状態にしてある。早い話、いくつかアンサンブルを持っているなら、別々に着てやるだけで着方が増えるわけだ。

色の変化面積が大きいし、紺以外の羽織、長着を着ているだけでかなり珍しいので、見た目のインパクトは結構強烈。これぐらいの色なら、探せば売っているところもあるだろう。なに?これでも色が地味だって?おいおい、男物ってことで少し色を落ち着かせてるのに、これ以上派手な色にしたら、それこそ「山田くん、座布団1枚持ってけ!」になるよ(笑)

最終的には全体の「色」のバランスを考えて

以上、各パーツごとの色の参考例を挙げたが、実際に使う場合は、全体のバランスを考えて使うようにしてほしい。まあ、着物だけでなく洋服だって同じだろうから、人それぞれ、いろいろな合わせ方があるだろう。

色の反転や統一

一番やりやすいのが、部分的に色を反転(メインが明色なら部分的に暗色にするなど)させたり、全体を同系統の色で統一してやることだ。

1番2番は、長着と羽織、角帯と羽織紐などの明暗を反転させており、3番4番は、同じ系統色に統一してみた(揃えすぎ?)。ちょっとしたことで雰囲気ががらっと変わるので、持っているモノでいろいろ試してみてほしい。

また、今までの参考画像を見てきたらわかると思うが、全てのパーツにおいて、グレー(シルバー)がどの色にも合わせやすい。白の「かしこまったイメージ」を抑えた色、といったところだが、裏を返せば「無難」と言えなくもないので、各自お好きなように。

「色」を使って季節感を出す。

他には、ただ単に色を変えるだけではなく、春夏秋冬それぞれのカラーを使ってみるのもアリで、半衿はわかりづらいだろうから、羽織紐と角帯を、少々極端だがそれらしい色に調整してみた。実際の「季節色」はもっとたくさんあるだろうが、それらは各自が調べるなりしてほしい。

考え方としては、季節の色を使うというより、季節に合わない色を使わないようにする、といった感じだろうか。ベースとなる羽織と長着が全シーズン対応?の紺系統でも、部分的に季節色を使ってやれば、充分季節感を出すことができるわけ。

もちろん、ベースとなる羽織や長着を季節色にするのもいいだろうし、ほとんど人目に触れることのない襦袢まで手を加えるのもアリだろう。ただ、あまりカラフルにしすぎると、さっきも書いたよう「笑点」状態になってしまうので、その点だけは注意するように。

ちなみに、NHK教育でやっている「芸能花舞台」という番組があるのだが、ゲストとして日舞や歌舞伎の人(男性)が出演している時は必見。収録の時ではなく、それが放送される日(時期)を考えて着るモノの色を決めているのか、ほとんど無地なのに季節感満載だ。

袴をはく場合は、色の使いすぎに注意

袴は、そんなに数を持っている人もいないだろうし、装着する頻度を考えるとあまり役に立つことはないと思うが、私の感覚としては、例えば羽織と長着と袴を別々の色にしてしまうと、調整が難しいというか、逆にまとまりがなくなるような気がする。

言うなればベース(この場合は羽織と長着と袴)となる色は、個人的には1番のように2色までがいいかなと思う(私はそうしている)。ただ、色を選べば3色使うことも可能で、2番はあえてバラバラにしてあるが、3番のように色は違えど同系色を使ってやれば、意外といい具合になるはずだ。

Last 2011/03/31. Copyright (C) since 2007 バカガエル.