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男性の着物の着方:下準備、襦袢、長着、羽織

男性の着物の着方を下準備から襦袢、長着(着モノの正式名称)、羽織までを解説。ただし帯と羽織紐の結び方は別途解説しています。

帯の結び方→(解説ページ)、羽織紐の結び方→(解説ページ)

着る前の下準備

着物を着る前の下準備?として、まず肌着下着類を身につける。

オレはだいたいU首の肌着にステテコだけど、どんな肌着下着を使うかは各自のお好みでどうぞ(解説ページ)。足 袋を履く場合は、先に履いておいたほうが着崩れの心配がなく無難かと。

(長)襦袢の着方

肌着下着類を身につけたら(長)襦袢を着る。襦袢は着物に必須というわけではないので、着る着ないは各自の判断でどちらでもどうぞ。

※解説画像の長襦袢は「関西仕立て」のものです。もうひとつ「関東仕立て」というのもありますが着方は同じです。両者の違いについて→(解説ページ)

襦袢を着たら、襦袢の襟をつまんで腰の位置ぐらいに腕をのばし、左右のバランスをだいたい合わせる。

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こうすることで襦袢の中心と背中の中心を揃えてやるわけ。神経質にせずともだいたい合っていればいい。

腕を伸ばした状態から右手側を腰の左側へもっていき、クロスするように今度は左手側を腰の右側へもっていく。

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ポコポコと重ねるだけなのでなにも難しくはないはず。重ねる順番は基本的に右手側→左手側。着物に限らず和服全般、男女共通でこの着方をする。逆の左手側→右手 側と重ねるのは「左前」という着方 なので間違えないように。

腰ひもの真ん中を帯を締める位置(お腹のへこんでるところ、チ○コの少し上)にあてて襦袢ごと押さえ、両手で腰ひもを後ろ→前と巻いて前で結ぶ。

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腰ひもはお腹の前で一度締め、余りは適当にねじって絡めておけばいい。ちなみに腰紐の使用も必須ではないので、使いたくないなら使わなくてもいい。 着慣れてない人は使ったほうがやりやすいかも。

ハイ、襦袢を着ることができました。

あとは襟を引っ張るなどして胸元の交差具合を調整しておくれ。ちなみに襦袢は、長着のように体の側面まで届かないような構造になっているのが普通(解説ページ)

長着の着方

続いて長着を着る。例えば浴衣など、襦袢を使わずに着る人はここからスタート。といっても、襦袢と同じことをするだけ。

襦袢の上から長着を着たら、手を袖の中に引っ込めて襦袢の袖(袂(たもと))を長着の袖(袂)の中へ入れてやる。襦袢と長着の人形(袖の付け根下にある山形になってる部分)も重ねてやる。

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襦袢の時と同じように、長着をつまんで腰の位置ぐらいに腕をのばして左右の長さをだいたい同じにし、長着の中心と背中の中心を合わせる。

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腕を伸ばした状態から右手側を腰の左側へもっていき、クロスするように今度は左手側を腰の右側へもっていく。襦袢を着るときにも言ったように必ず右手側からするように。

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このときほんの少し(ホント気持ち程度)だけ斜め上へもってくるようにしてやると、 上半身に余裕ができてゆったりさせることができる。

腰紐でもいいけど伊達帯で解説。やることは腰紐と一緒。伊達帯の真ん中を、帯を締める位置(お腹のへこんでるところ。チ○コの少し 上)にあてて長着ごと押さえ、両手で伊達帯を後ろ→前へ持ってきて結ぶ。

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伊達帯は結ぶと結び目がかさばるので、お腹の前で交差させて余りを中へ適当に巻き込む感じ。

ハイ、長着を着ることができました。

この上に角帯や兵児帯などを締めるわけだけど、帯 の締め方は慣れない人はつまずきやすいし、解説することがいろいろあるので別途解説(解説ページ)

男性は「おはしょり」を作らない。

女性(女物)の場合、長着を着て帯を締める前に「おはしょり」という部分を作るのが一般的で、帯を締めるとそれが帯の下側に出る。おはしょりを作る 理由はいろいろあるらしいけどここでは割愛。

当然ながら参考画像がないので「いらすとや」さんからもらってきた。帯の下の楕円で囲まれたところに一本の横線があるのがそれ。イラストではピン とこない人は、ネット検索なり知り合いの女性に見せてもらうなりどうぞ。

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これは女性(女物)用?の着方であって、男性(男物)はおはしょりを作らずにそのまま着る(対丈で着る)のが一般的。お洒落でやってるとか ではないので、ここ絶対間違えないように。

例外としては、幼稚園児など小さい子供に着物を着させるときなど。長着はズボンのように裾を折り返すことができないので、着丈を調整する関係でおは しょりを作ることがある。

羽織の着方

最後に羽織を着る。羽織を着る着ないも各自の判断でどちらでもどうぞ。

長着の上から羽織を着たら、腕を袖の中に引っ込めて長着の袖(袂(たもと))を羽織の袖(袂)の中へ入れてやる。羽織には人形部分がないので、重なりは気にしなくていい。

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袖の処理がおわったら羽織の襟を折り返す(裏返す)。襟の内側に小さな輪っか(乳(ち))があったら襟を裏返して着る羽織で、このタイプが一般的。襟に紐が直接縫い付けてあるなど、裏返さない羽 織もある(解説ページ)

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首後ろの襟は上半分だけ裏返す。長着の襟が半分ほど見える状態でいい。

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最後に、先ほどの小さな輪っか(乳)に羽織紐の金具を通して取り付けて、羽織紐を結ぶ。

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だいたいは結んだ状態で売ってるか結ばないタイプの羽織紐なんで、それらは取り付けてしまえば結ぶ必要はない。結ばれていない状態か、カッコよく羽織紐を結ぶ&解きたいなら、頑張って結び方を覚えよう(解説ページ)

ハイ、羽織も着ることができて、一般的な男性の着物姿の完成。

着物を着る基本的な解説はひとまず終了。胸元の調節などは別途解説(解説ページ)。袴もおま け装備なので別途解説しています(解説ページ)

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