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着物の寸法の目安と測り方、計算式

着物も着るモノである以上、デザインや色柄以上に寸法(サイズ)は重要。長着(着モノの正式名称)や羽織、襦袢の各寸法の目安と割り出し方を解説しておこう。

ただし、ここで解説するのはあくまで「理論上」「私の目安」であり、万人共通の絶対寸法?ではない。仮に同じ身長でも体型によって微妙に変わってくるし、個人の好きずきもあるだろうから、最終的には着てみるのが一番、ということは憶えておいてほしい。

長着の計算方法、求め方

まずはメインとなる長着の寸法から。

着丈、襟の長さ

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着丈は、[1-1]首の付け根(背骨のグリグリ)から[1-2]足のくるぶし真ん中まで。持っているもので逆算すると、自分の身長から22〜26センチをマイナスすればこの数値になるようだ。なお、襟の長さは、着丈の寸法が自分のサイズと合致していればほぼ大丈夫だ。

裄、肩幅

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裄は、[1-3]腕を真横へ水平に伸ばした状態で、同じく首の付け根から手のくるぶしまで。[1-4]長めがいい人は下ななめ45度に伸ばした状態の長さ。持ってるものから逆算すると、だいたい着丈の半分の長さ(着丈150→裄75)になる。

肩幅は、男物の場合はほぼ反物幅いっぱいになっているので、これまた裄の寸法がクリアできれば、あまり気にしなくてもいいだろう。

前後身頃(身幅)

ウエストの4分の1の数値に2センチ足したものが前身頃幅、ウエストの4分の1の数値に7センチ足したものが後ろ身頃幅だ。

正確にはウエストではなく、お腹やお尻の出具合によって左右されるので、太っていると自覚している人は、それぞれさらに1センチほど足してもいいだろう。私はそうしている。

袖丈、人形、おくみ幅

持っているものから逆算すると、袖丈はおそらく着丈の3分の1(着丈150→袖丈50)ぐらいだろう。ただ、1〜2センチズレているからといって、着る上でそんなに支障があるわけでもないので、あまり気にしなくてもいいと思う。

人形の長さとおくみ幅はほとんど気にする必要なし。特におくみ幅は、だいたい15センチぐらいで固定されている模様。

長着の寸法早見表(あくまで目安)

着丈に関しては身長マイナス22〜26センチ、前後身頃は上記の計算式を使って算出してみた。単位はセンチ(cm)。ただし、あくまで計算式で算出した数値、参考程度にしてほしい。

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浴衣の着丈(裄)は、一般人が普通に着るのであれば、主に夏場に着るものだし、表の数値より2センチほど短くてもおかしくはない。

前後身頃に関しては、小数点以下は繰り上げ=ほんのちょっと大きめのほうがいいと思う。少し大きいのは着方でいくらか調節できる(解説)けど、少し小さいとどうにもできない。このあたりは洋服と同じだ。

襦袢(長襦袢)の計算方法、求め方

襦袢はもともと着物用の肌着なので、着丈と裄に関しては、長着より短めにするのがポイント。長袖下着やパッチを着ているとき、袖口やズボンの裾から見えないようにするのと同じだ。

着丈、襟の長さ

長襦袢の裾が出ないよう、長着の着丈より少し短め。

仕立てる時は2センチほど短くするらしいけど、[1-5]古着の場合、私は裾さばきも楽なので、10センチぐらいまでなら気にしないようにしている。なお、半襦袢であれば絶対に裾から出ることはないので、帯を締める位置より下ならばとりあえずOKだ。

襟の長さは、関東仕立て関西仕立て(解説)ともに裾まであるので心配なし、襟幅もおおむね5センチで固定されている。

裄、袖丈

これも袖から出ないよう、長着の裄より少し短め。

[1-6]袖の内部(合成画像)はこんな感じ。黄緑色が長着。だいたい長着の裄より2センチほど短いのが目安。私は5センチぐらいまではOKとしている。袖丈は、どうせ中に隠れるので少々気にしなくてもいい。

前後身頃、他

襦袢の身頃は、後ろ身頃は長着のそれと同じぐらいでいいだろう。

前身頃は、仕立てる時の一応の目安があるらしく、「長着の前身頃+おくみ幅−襦袢の襟幅−6センチ」らしい。ただし前出のように、長着のおくみ幅はほぼ15センチで固定だし、襦袢の襟幅もほぼ5センチで固定なので、それらをまとめると「長着の前身頃+4センチ」となる。

羽織の計算方法、求め方

着丈、襟の長さ

羽織の標準着丈は、自分の身長の5〜6割ぐらい。身長170センチの人なら85〜100センチといったところだ。これはまあ好みだな。わざと着丈の長い長羽織(解説)というものもある。襟は羽織の裾まであるので、長さを心配する必要はない。

裄、袖丈、前後身頃、他

後ろ身頃+肩幅が裄なので、先ほどの襦袢の逆で、長着の裄より2センチほど長くなるのがベスト。これに注意しておけば、前身頃も自動的にそれなりの寸法になるはず。男物アンサンブル(羽織+長着)として売っている場合は、おそらく寸法を合わせているので気にしなくていいだろう。

ただ、羽織だけ別に買う場合、古着を含む既製品では、なかなか裄の長い羽織はない。おまけに仕立てるにしても、反物幅の関係でそんなに伸ばすことはできない。一張羅は別として、日常で着る範囲であれば、羽織の袖から1〜2センチ出てもいいかな(解説)と私は思う。

帯(角帯、兵児帯)の長さ

角帯の長さは、自分のウエストの約3倍+100センチは必要。100センチというのは、貝の口結びをするために最低限?必要な帯の長さ。 よって、ウエスト100センチの人は4メートルほどの長さがいるわけだ。

それ以上長い場合は、結ぶときに調節できるので心配しなくていいんだけど、短い場合は、ちょっと都合が悪いので長めを買うように。仮に勢いで買った帯が3倍+100センチなかったとしても、片ばさみ(解説)なら少々融通は利くし、最終手段(解説)もあるのであきらめるな。

角帯の幅は、一般的に9〜11センチがほとんど。広いほうが帯を締めたときに安定感?はあるだろうけど、気にするほどの誤差はないだろう。

兵児帯の長さは……う〜ん、考えたことがないなあ。3周させて結ぶのは同じなので、おそらく角帯と同じ考え方で大丈夫だと思う。ただ、兵児帯の場合はきっちり締める必要はないので、特に部屋着で使う場合は、3倍なくても2倍でもいいだろう。私は両方持っている。

「着てみること」が一番重要

以上、長着〜帯までの目安となる寸法を書いたけど、やはり実際に着てみるのが一番わかりやすい。

試着が可能なら試着をする。

古着や既製品は、試着してもいいのなら恥ずかしがらず試着してみよう。別にパンツ一丁にならずとも(理想はパンツ一丁)、上着さえ脱げばシャツとズボンの上からでもまあ大丈夫だろう。

実際に着てみたら、マネキン人形のように突っ立ってるだけではなく、いろいろ動いてみよう。特に身頃は、お腹やお尻の大きさに影響されやすいので、どこかに座ってみるなどするといいだろう。洋服を買う時と同じように、鏡を見るなり人に見てもらうなりするのも有効だ。

また、自分に近い体型の人に貸してもらったり、計算した数値を参考にして、古着や既製品浴衣など、手頃なものを購入して試しに使ってみるのもアリ。

仕立てる場合は、それこそ着物屋にまかせておけば大丈夫。ただし、男物に詳しい店(解説)を探すように。

着物に馴染む「時間」も必要

着れば着るほど、自分に都合のいい寸法をより正確に把握できるようになるはず。これは、体が着物に馴染む「時間」も必要ということだ。実際に私は、呉服屋でまともに採寸をしたことがないからな。

冒頭で書いたように、最終的には「着る人が具合がいいかどうか」になるので、他人がどうあれ、自分が具合が良ければそれでOKだからな。

Last 2010/11/26. Copyright (C) since 2007 バカガエル.